総務課

【報告】かずらであみあみ、つるかご作り

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暮らしの技を学びたい!
神山のお宅にお邪魔すると、部屋にさり気なく置いてあるかごについて「これは私が作ったのよ」とおっしゃるお母さん。作物を育てて保存食を作ることから、農作業の道具から飾りまで…、暮らしに使う物を作ったり直したりしながら暮らしているのが、神山に住まう皆さんのすごい所。

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そんな自然を取り入れた暮らしの技を学びたい!ということで、お願いしてみるも「ちょっと作ってみただけやから」と遠慮されるのですが、葛(かずら)編みを本格的にされているという神山ご出身のSさんを紹介していただきました。

冬はかずら採取の季節
Sさんにお話をお伺いすると、かずらの水分が少なくなる冬は、かずらを採取する季節。山に入って、地上を這うように伸びている<オオツヅラフジ>を探すのだそうです。それから汚れを洗い流して、根を切り、日陰で半年間乾燥させて…、編む時には、お風呂のお湯を3日間毎日変えながら漬けます。(湯に3日も漬けるのは、かずらを柔らかくしたり、虫が入っている場合があるので殺したりするため。)しかし今回は、かずらを採るのも編むのも初めて!という私たちのために、神山の道路沿いでもよく見る<クズ>のつるを使った簡単なかご編みを教えていただくことになりました。(ちなみに「かずら」とはつる草の総称で、かずらもくずも同じ「葛」と書きます。)

オオツヅラフジ.jpg くずのリース2(正方形).jpg

(左がオオツヅラフジ。右はクズで編んだリース。)

繁殖力が高く、神山でも雑草として邪魔もの扱いされているクズ(マメ科のつる性植物)ですが、古くから食用・薬用・布としても活用され、根っこのデンプンがクズ粉になるそうです。吉野の葛(クズ)が有名ですが、神山の料理人さんにお伺いしたところ、神山でもくず粉を作っていたという話は…「聞かんな~」とのことでした。

葛餅.JPG 800px-Pueraria_lobata_ja02.jpg美味しいワラビ餅にもくず粉が使われています!他にも、冬の風邪でお世話になる「葛根湯」もくずの根から…。
・右の写真は「ウィキペディア日本語版」クズより(平成30年12月19日)

クズを使ってかごを編む!?
さて、Sさんはこれまで作ったことがないという<クズ>のつるを使ったかご編みを試してくださいました。他にも、12月がちょうど収穫期の神山にあるキウイも、つるがぐるぐると巻いています。私たちが試してみたところ、ぽきぽきと折れやすいのですが、リースは作ることができました。アケビのつるなども使えまです。

かご×モジャの飾りつけ.jpg キウイのリース.jpg

(左はクズで編んだかご。右はキウイのつるで作ったリース。)

イベントに向けて、事前に協力隊の3人でかずらを集めます。Sさんからも「あそこにあったよ」という情報をいただいて採取に出掛けたり。噂を聞きつけて、持ってきてくださった方も!神山だけでなく、Sさんは市内のスーパーの駐車場のフェンスに巻き付いているクズを見つけて持ってきてくださいました。クズ採りは景観の整備にもつながります!早めに採ったものは、2日前に水につけて柔らかくしておきました。

かずらを集めるまーやん.jpg

つるは編む直前に採取したほうが、乾燥せずに編みやすいということで、今回は午前中に大粟山(おおあわやま)でかずらの採取をして、午後からかごを編むという計画。「神山の自然の中で子どもも大人も思いっきり遊ぼう」という<里山あそび部>と「暮らしの知恵を受け継ごう」という<暮らしの技部>合同企画です!

ばってんつる.jpg 巻くつる.jpg 

大粟山でかずら探し、宝探し
12月14日のイベント当日は、「大粟山を散策したい」「自分でかごを編んでみたい」という神山の親子3組に集まっていただきました。

冬の大粟山.jpg

まずは皆で山を散策して、かずらや飾りになりそうな木の実を探します。いつもNPO法人グリーンバレーの皆さんが整備されている大粟山なので、木からぶら下がっているかずらは少ないのですが、それでもあります。つる草は生命力が高く、他の樹木に巻き付いて茎を上へ上へと延ばし、光合成をしているそうです。
かずらの向こうにモジャ.jpg

かずらを追って上を見上げる大人とは逆に、子どもの目線は下。「冬いちご見つけた!」

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他にも、猪が掘った穴やら、猿の腰かけやら、つぶつぶが付いた葉っぱやらといろいろと面白いものを見つけました。少し寒いけど、冬の山にも自然の宝がたくさん!

つぶつぶ.jpg 猿の腰かけ(正方形).jpg

「もっと山にいたい」と元気いっぱいの子どもたちとの宝探し、かずらも木の実もいろいろ集まりました。どんなかごになるのかな?

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思い通りにならないのが面白い
大粟山での散策を終えて、午後からは鬼籠野公民館に移動してかご編みに挑戦!S先生が待っていてくれました。

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まずは軸となる縦芯を3本ずつ十字に束ねて、底の部分を作ります。ここがかご編みの一番のポイント!編み糸で右回りに3周したら反対回りでもう3周し、また右回りに1週。最後に1本足して縦芯を奇数にして、ジグザグと上下に交差しながら編み進めていきます。

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編みはじめは細いかずらを使って、目を細かく詰めてしっかりと編み、だんだんと太いかずらで編みます。底ができたら立ち上げて…、黙々と手を動かします。

編む途中.jpg 皆であみあみ.jpg

Sさんからも、鬼籠野小学校に通われていた話や、かずら編みの苦労話など、所々でお手伝いいただきながらいろいろお伺いしました。

さて、高さが出るとかごらしくなってきたけど、イメージした形にならない。でも他の方から「その形いいね」「おもしろい」と言われて、思い通りにならないのも自然の素材を扱う面白いところなのかもしれません。一番上は内側に畳むように折り込んで、ついに完成!(ここまでで2時間くらい掛かりました。)6人6様のかご、それぞれの個性がでています。

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ちなみに皆でかごを編んでいる間、子どもたちは…!?というと、参加者のお父さんが元気な子どもたちと一緒に遊んでくれました。ありがとうございました!

公民館で走り回る.jpg

最後に、Sさんから子どもたちにトナカイのプレゼントがありました。愛らしいトナカイに、子どもたちは大喜び!それにしてもSさんの作られた作品は、本当にうっとりするような編み込みっぷりです。オオツヅラフジで編んだかごは使えばつかうほどに馴染み、何年も使えるのだそうです。

トナカイ.jpg 先生の作品.jpg

神山流のライフスタイルかご集合.jpg

暮らしに自然を取り込む蔓籠(つるかご)。何を入れようかなと考えると嬉しくなります。とんがり帽子みたいなのはランプシェードです!飾りにドライすだちをつけたり、大粟山で見つけた宝物を生けてみたり…、ますます愛着が沸いてくる手作りのかご。ぜひそれぞれの家庭で、日常で使いたいと思います。

さて、たくさん集めたかずら、全て使ったのかというと…?残りのかずらは、参加された皆さん方の手で、素敵なリースになりました!

 リース(西分の家).jpg モジャリース.jpg

忘れないうちにと、翌日さっそく二つ目のかごを作った方も。つるが足りなくなったので、家の裏庭にあるかずらで編もうかなとのことでした。私たち移住者も、身近にある素材で暮らしに使うものを作ってしまう、憧れの神山流ライフスタイルに少しずつ近づいています!

報告:織田(12月26日)
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次の日に復習.jpg

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