総務課

【報告】ゴロゴロ、ゴロ引き、大漁作戦!

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子どもも大人も一緒になって、神山の自然を満喫しよう!という「里山あそび部」では、小さな頃から神山の川で遊んできた、ジンゾク(カワヨシノボリ)捕りの名人(本人のご希望によりお名前を出さず、ゴロ引き名人とお呼びします!)を講師にお迎えして、ゴロ引き漁を体験しました。

ゴロ引きとゴリ押し

透明度抜群の神山の川で遊んでいると、川底に小さな魚がたくさん泳いでいるのが見えます。神山町ではジンゾクやジンタと呼ばれている5~10センチくらいのこの魚、足元に近寄ってくる(ような気がする)のに、捕まえようとすると逃げてしまう…。「山間部の神山ではかつて、ジンゾクは貴重なたんぱく源だった」という話を聞くのですが、この魚、一体どうやって捕まえるのか!?地元の方にお伺いしたところ、「ゴロ引き」という答えが返ってきました。どうやら神山では、よく知られたジンゾクの捕まえ方のようです。

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ちなみに「ゴリ押し」とは、ゴロ引き漁が半ば強引にゴリを追い詰めて捕る漁法であることから来た言葉だそうです。しかし、ジンゾクたちが押し合いへし合い川を上る様子からという説もあります。どちらにしろ50年前の神山の川には、「川底に敷き詰めたくらい」と言われるほどたくさんジンゾクがいたようです。

※ゴリ押し…無理やりに自分の考えを押し通すこと(三省堂『大辞林』より)

なにはともあれ、神山で昔から行われてきた「ゴロ引き漁」でジンゾクを捕まえてみよう、ついでに、ジンゾクを味わってみよう!という呼びかけに、町内外の子どもから大人まで22名が参加しました。

当日、8月7日は快晴!

まずは、ゴロ引き名人から、神山の川に生息する魚の話をお伺いします。

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神山といえば、東西に背骨のように流れる鮎喰川。川の名前にもあるように、かつては「」がたくさん泳いでいたそうですが、近年ではダムや堰が作られた影響で海から遡上できなくなり、アユやアマゴは春先に漁業組合が放流しているものがほとんどだそうです。

その他にも、カワムツ、オイカワ、ウグイ(イダ)、アカザ、ナマズ、シマドジョウ、アユカケ(カマキリ)、カマツカ、モクズガニなど…、神山の川にはたくさんの魚がいて、大人も子どもも川に入って様々な方法で魚を捕っていたとのこと。ちなみにジンゾクは、ウナギやナマズを捕る際の餌にも使ったそうです。

さて、ジンゾクは川の流れがゆるやかな浅瀬でよく捕れるとのことで、この日は、鮎喰川の支流の上角谷川(神山温泉裏)でゴロ引き漁を行いました。

ゴロ引き、ゴロゴロ

快晴の空の下、いよいよゴロ引き体験の始まりです!まずは、大きな網にカモフラージュの草をくくりつけて川上に沈めます。網は、箕(み)や手箕(てみ)と呼ばれている、脱穀に使う大きなザルのような形をしています。昔は竹製だったそうですが、今回の道具は、ゴロ引き名人手作りの現代風のステンレスの網です。

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6~7人のグループを作って、川下からロープでジンゾクを追い込んでいきます。息を合わせて「みぎー、ひだりー」と左右にゆっくり、アワビの貝がゴロゴロと音を立てるロープを川底にこすりながら進むと…、たくさんのジンゾクも一緒に進んでいくのが見えます。

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アワビの貝が川底の石とこすれて、「ゴロゴロ」と心地よい音を立てます。この音にジンゾクは反応するそうです。ゴロ引きの名前も、ここからきたのでしょうか。ちなみにこのアワビの貝は、ゴロ引き名人のオリジナルで、他にも鎖や重りをつけた物を使ったりするそうです。

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10メートルくらいロープを引っ張るのですが、かがんだ姿勢でゆっくり進むので足が疲れます。でも川底からロープが浮くと、ジンゾクが逃げてしまいます。だんだんとロープの幅を縮めて…、最後まで力を合わせて、「みぎー、ひだりー、みぎー、ひだりー」と網に向かって追い詰めます。

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その頃網の中では…(水中カメラで撮影)

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ゴロ引き名人から「よっしゃー!」の一声。「捕れた、捕れた!」網の中でジンゾクがピチピチと跳ねています。

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小さなジンゾクをおそるおそる手に乗せてみた子どもたちは大喜び!

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少しずつ川上に移動しながら8回行った漁の結果は大漁!トジョウも掛かりました。ビクいっぱいに100匹以上のジンゾク、一升くらいあるでしょうか!?

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命をいただく「いただきます!」

川から上がって、子どもたちがスイカ割りを楽しんでいる間に、塩でジンゾクを洗ってぬめりを取ります。(水道水の中でしばらく泳がしておくと、体内のものが出てきてよりよいそうです)

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かつてジンゾクは、素揚げや佃煮、うどんやそうめんの出汁(だし)にして食べたとのこと。卵とじという料理法も聞きました。ちなみに、神山と同じ徳島の東部エリアにある阿波市の郷土料理である「たらいうどん」も、ジンゾク出汁のつゆにつけて食べるのが定番だったそうです。

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今回は、素揚げとつゆにして、流しそうめんを楽しむ計画!この流しそうめんが楽しみで参加された方もいらっしゃいます。流しそうめんの竹は、ゴロ引き名人が山から竹を伐ってきて、参加者と一緒に節を削って準備しました。

ジンゾクはお湯で出汁をとって、醤油とみりんを加えます。

準備完了。さあ、流しそうめんの始まりです!子どもも大人も「ちょっとかわいそう、でもおいしい!」と、お箸がどんどん進みます。プチトマトやブルーベリーも流しました。お箸がうまく使えなくても、フォークでキャッチ!

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ジンゾクのツユは、なんともいえない深みがありました。(一般的に、ハゼ科の魚は美味しいそうです。)昆布や鰹にも負けない、「山の出汁」でしょうか。カラっと挙がった素揚げもおいしくて、なるほど、山間部の貴重なたんぱく源です。今回は、出汁をとったジンゾクもから揚げにして頂きました。命をいただく、貴重な経験です。「ありがとう、ごちそうさまでした!

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神山の暮らしを支える川

草木や生き物を育み、暮らしを支える川。その水量が減っていると言われていますが、昔から変わらず、神山の暮らしは川の近くにあります。自然と向き合ってきた先人の知恵を引き継ぐゴロ引き体験をとおして、豊かな恵みをもたらしてくれる川の魅力を味わった夏の一日となりました。

町外から参加いただいた皆さま、ぜひまた神山の川に遊びに来てくださいね。

報告:織田(平成30年8月27日)

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