建物や敷地のこと

建物や敷地のこと

暖かく、環境性能の高い家

真夏の12時の日射 79.4° 冬至の12時の日射 32.6° ※1 太陽集熱装置 ※2 ダイレクトゲイン

敷地の標高は130m程度ですが、南には1000m級の山々が連なり、冬には冷たい空気が下りてきます。そこで、寒い冬も安心して暮らせる断熱性能の高い家をつくります。冬でも40〜50℃になる屋根面の熱を階下に送って床を温める、補助暖房設備を設置[*1]。これは乾いた屋内環境をつくり出し、夏には夜の冷気を屋内に導きます。

日本の住宅ではエネルギーの約3割が給湯に使われ、その多くを輸入の化石燃料に頼っている現状がありますが、ここでは神山の資源を活かし、木質バイオマスボイラー棟で沸かした熱湯を各戸に送る地域熱供給システムを構築します。支払は月毎の使用量に応じ(プロパンガスより廉価)。給湯だけでなく、1階の床暖房にも接続します。

設備機器と同時に、庭先には、夏に緑陰をつくり冬は葉を落として陽射しを通す広葉樹を。1階南側の床面には、冬の日中に太陽熱を蓄え、夜間に輻射熱で屋内を温める工夫を(ダイレクトゲインという手法[*2])。そのほか敷地の気象データに基づいた通風計画など、随所で自然の力を活かします。こうした基本的な環境性能の高さは快適性を生み、余分な光熱費の出費を抑えます。

100年も200年も使える家

100年も200年も使える家

建築物はすべて神山杉をもちいた木造建築です。住みながら家の構造がわかる、柱を隠さないつくり。木材は伐採から200年間強度を高めてゆく耐用年数の長い建材で、調湿効果や香り、抗菌作用等の効用も有します。自然素材の建材を選び、化学物質は最低限に抑えます。日本では住宅の商品寿命が短くなっていますが、ここでは、公共の賃貸住宅として、手を加えながら100年以上使える、社会資本として価値の高い住まいづくりを指向します。

地域の緑で構成される緑地

地域の緑で構成される緑地

植栽は近くの山で採った種や実生から育て、少しずつ植えてゆきます。上流にある城西高校神山分校の生徒たちと2016年秋から山で種を集め、学校の温室で発芽させて苗を育てています。彼らは種から景観が生まれる過程を体験しています。

外来種による生態系の浸食は中山間地でも顕著ですが、ここでは神山の自生種の保全を目指して、入居者が庭先に植えるものを除き地域の在来種を主軸に植栽を構成。神山らしい景観づくりを試みます。

植栽の管理や剪定

植栽の管理や剪定

庭先には約2㎡の家庭菜園スペースを用意。生垣を含み植栽の管理や剪定は原則として入居者に委ねられます。通路等の共有部については管理者が行うとともに、協働型の管理・育成手法を提案してゆく考えです。

生まれ変わる旧寄宿舎

生まれ変わる旧寄宿舎

敷地には以前、中学生の寄宿舎(青雲寮)が建っていました。現在の耐震基準を満たせず解体。その跡地に集合住宅を計画しました。河川が曲がる内側のこの敷地は浸水の記録を持ちませんが、より安全性を高めるべく宅地基盤を数十㎝かさ上げします。その建材として、旧寄宿舎の解体工事から生じたコンクリートガラを活用。鉄筋等を取り除いたガラを数種類の粒度に分け、大きいものは歩道の下に詰めて集水トレンチに、小さなものは道路や住戸の下に建材として敷き込むなど再利用します。

以前この場所は棚田で、護岸をつくってかさ上げした土地に寄宿舎が建っていました。地中のコンクリート基礎を掘り起こして撤去すると、いま安定している地盤がむしろ不安定になってしまうので、埋設させたまま、足元を固める資源として役立てます。こうした設計は国の「建設リサイクル法」や「循環型社会形成推進基本法」等の方針とも合致しています。

寄宿舎は1154名の寮生を輩出した思い出深い建物でした。元寮生の起案で、解体工事前にみなで集い懐かしむイベントを開催。館銘板や自転車置場のフレーム、基本的な植栽は残して新しい集合住宅に引き継ぎます。

開発の主体と設計者について

開発の主体と設計者について

開発主体は神山町。企画等について一般社団法人神山つなぐ公社が協働。設計チームは7名で構成される「神山町のあす環境デザイン共同企業体」で、ランドスケープ・デザインは田瀬理夫氏(プランタゴ)、建築設計は山田貴宏氏(ビオフォルム環境デザイン室)を中心とするチームが担当しました。

お問い合わせ

神山町役場・総務課

〒771-3395 徳島県名西郡神山町神領字本野間100
TEL:088-676-1111   IP電話:050-2024-2000   
FAX:088-676-1100
E-mail:co-housing@kamiyama.i-tokushima.jp

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