まちの人、帰る人、移ってくる人に
地域の手と資源で
長く住み継がれる公営の賃貸住宅をつくる

神山町は、四国の徳島県にある、人口約5,300名の中山間地です。鮎喰川を軸にした流域の町で、徳島駅前から町役場までは車で45分ほど。神山は町域が広いため、保育所や学校から家に帰ると近所に同世代の子供が少なく、育ち合いの機会を逸しかねない環境が近年生じています。新たに家を建てる土地の見つけにくさや、移り住んでみたい人に貸し出せる家が不足しがちな状況もありました。

そこで子育て・働き盛りを中心に、将来世代に繋がる人々が人生のある時期を暮らし、新しい兄弟関係や隣人としての関係性を育み合える場を、町の賃貸住宅として整備します。

暮らしと交流の拠点

敷地は集合住宅「大埜地(おのじ)住宅」と、広場や文化施設からなる「鮎喰川コモン」の2つで構成されます。

「大埜地住宅」は全20戸。夫婦や家族のための約87㎡の住戸を中心に、単身者の共同生活用ユニット2戸やバリアフリー仕様の住戸2戸も交えて構成。多様な生活形態の人が交ざって暮らすことは、よい相互作用をもたらすと考えています。北西角の木質バイオマスボイラー棟からは全戸に温水が配られます。

「鮎喰川コモン」は、住宅部の居住者に限らず町内の方々にひろく開かれた空間で、川につづく広場のような草地と、子どもも大人も使える文化施設がその中心です。車が進入しない川沿いの道も整備。

この集合住宅をつくることで、人口が増えるだけでなく、子どもが育つ環境がより豊かになり、人々のつながりも増え、結果としてあたらしい関係や活動がまちに生まれてくることを期待しています。

神山の木で、まちの人が作る

建物は神山の木材でつくります。より地場産材の利用が進むよう、本開発を契機に「町産材認証制度」も整備されました。流域の山で伐った木を製材し乾燥させて、家を建てていきます。

大規模な建設工事はその発注規模から町外の大手工務店等に頼る形となりやすく、それは町の大工さん等が自分たちの町をつくる事業に参画しにくい状況を生み出します。

そこでこの開発では分棟型の木造建築として設計し、かつ開発を3年間にわたらせることで、町内の大工さん等が腕を振るいながら少しずつ完成させてゆくことを可能にしています。これは人材育成の機会でもあり、町のお金を町外に流さずに、地域内経済循環性を高めることにもつながります。近くの学校の子どもたちは、家々が建ってゆく過程と大人が働く姿を数年間垣間見ることになります。植栽は、町の高校の生徒さんたちと山で集めた種から育てた苗木を中心に、地域の植物で構成します。

空間と人がともに育ち、これまで離れ離れにあった地域資源をつなぎ直す、多義的な建設プロジェクトを目指しています。

建設地

お問合わせ

神山町役場・総務課

〒771-3395 徳島県名西郡神山町神領字本野間100
TEL:088-676-1111   IP電話:050-2024-2000   
FAX:088-676-1100
E-mail:co-housing@kamiyama.i-tokushima.jp

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